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遺伝子組み換えに慎重になる中国、韓国、台湾


アジアのお手本だったはずが今や凋落

「遺伝子組み換え食品をめぐり中国、韓国、台湾が大きく舵をきり始めた!!」 と報じるのは2015.07.02 ヘルスプレスだ。

遺伝子組み換え表示について、当初、アジア諸国は、日本の表示制度をお手本として採用する流れがあった。だから日本一国の問題ではなくアジア諸国が倣うことからも消費者運動として、私たちは不十分な表示制度を改正してGMを含むすべての食品に表示を求めてきた。

しかし、日本政府は消費者の要望を置き去りにしてきた。その結果、すっかり後れをとって日本はもはや見習うべき国ではなくなりつつある。

メリットの不明瞭なTPP

政府はTPPの日米二国間協議で米国が求めていたGM表示の緩和はされず、日本の基準は維持されると説明をするが、誰が信用するだろう。まず規制強化はできなくなる。維持だって輸出企業からISDS(企業対国家紛争処理)条項やTBT(貿易の技術的障害)条項を使って緩和させられる公算は高い。

また、日本のGM表示の不備と後れは、(放射能汚染と合わせ)食品を輸出する際の障害になる。

ところで、貿易相手国として2012年の統計で1位中国、2位米国、3位韓国、4位オーストラリア、5位台湾となっている。中国、韓国、台湾はTPPに参加していないことをとってみてもTPPで日本にどんなメリットがあるのかいまだに政府の説明はない。

(2015/08/06)

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