全国初!滋賀県が組み換え作物栽培規制へ独自指針
滋賀県が、独自のガイドラインを作成
滋賀県は8月19日、県内で組み換え作物が栽培されないよう独自の規制ガイドラインを作ることを決定しました。今年度中の策定を目指すという事で、都道府県では初めてとなります。
遺伝子組み換え大豆の一般農地生産を進める「バイオ作物懇話会」の長友勝利代表は、茨城県谷和原で遺伝子汚染を懸念する地元の人たちによって鋤きこみを受けた直後の7月28日、今度は滋賀県中主町で植え付けを行っていました。
このことが8月12日の農水省との交渉で判明し、情報を知った県や地元JAが開花前の鋤き込みを地権者に要請。昨日入った情報によれば、本日8月20日、県とJA立会いのもと、地権者本人による鋤き込みが行われることになりました。
これまで、こっそり、交雑防止の措置もないまま遺伝子組み換え作物が全国あちこちで植えつけられています。日本は組み換えの遺伝子汚染の瀬戸際にあるのです。
国松善次知事の見事な見識
それにしても、環境派といわれる国松善次知事ならではの、すばやい対応と見識は高く評価されると思います。交雑防止の具体的規定をなにひとつ示せず、ただ「交雑しないようお願いする」というだけの不作為の罪が問われる農水省の機能停止ぶりとは好対照です。
8月19日読売新聞報道によると、国松知事は「次世代に責任をもつため、県内での栽培は控えてもらう」と述べたといいます。一度汚染すると取り返しがつかない。慎重な予防措置をとって、環境汚染を未然に防止することが子孫に対するわれわれの責任ではないでしょうか。この国で、機能不全の中央官庁にかわり、地方の環境派首長たちの出現に、燭光を見る思いがします。
(2003/8/20)