ケニア:キャッサバ毒の警告
Norfolk Genetic Information Network http://www.ngin.org.uk AGNET 2002年4月3日から
*Head of Uni of Nairobi's biotech dept warns over cassava poison From: Chuck Benbrook <benbrook@hillnet.com>
ナイロビ大学バイオ工学部長のJames Ochanda 教授は西ケニアの農民に、適切に加工処理されていない組織培養のキャッサバが有毒であり得る、と警告した。
最近ケニアで10人の人々が、組織培養で作られたキャッサバを食べて死亡した。
ケニアではアフリカ・キャッサバ・モザイクウイルスによりキャッサバの生産量が激減してしまった。
バイオテクノロジートラストアフリカとケニア農業研究所がキャッサバ生産を復活させるために組織培養によるキャッサバを開発したという。
安田節子によるコメント
バイオテクノロジー技術のひとつ、組織培養は、植物の一部を取り出して培養する技術で、ウイルスのない、病気になりにくいものをつくることができます。
その際、プロトプラストという、植物特有の厚い細胞壁を除去した形で行うと操作がしやすくなります。
ただしこの場合、突然変異が起きやすくなります。キャッサバに毒素ができたのも、突然変異が起きた結果かもしれません。
比較的古くから確立した技術といわれながら、こうした事件が起こることは、警鐘として受け止めるべきでしょう。
(2002/6/12)