表示制度の問題点
現在の表示制度は不充分
2001年4月から表示制度が導入されましたが、たいへん不充分なものです。
本来ならば、遺伝子組換え作物を原料とする食品すべてに表示がされなければ消費者の選択権は守られた事になりません。
しかし、現実は以下のように、抜け道がたくさんあります。
各問題点について
1 商業流通を認めた作物(ダイズ、とうもろこし、ワタ、テンサイ、ジャガイモ、ナタネ)を原料とするものはすべて表示が必要なのに、ダイズ、トウモロコシ関連食品24品目のみが表示対象である
2 ダイズ、トウモロコシ製品でも、ダイズ油、コーン油、醤油、ダイズ蛋白、異性化糖など、たくさん使用されているものが表示対象ではない
3 トウモロコシは輸入分の7割が家畜飼料ですが、飼料には表示がない
トウモロコシ、ダイズ粕、ナタネ粕、綿実粕、テンサイの搾り粕など、組換え蛋白が入っているものばかりが家畜飼料になります。
畜産、酪農農家が組換え飼料を避けたい、NON-GMOミルクやたまご、肉を消費者にと思っても困難です。まずは飼料に表示が必要です。
4 種子の汚染
日本で生産するトウモロコシの種子が大半が米国からの輸入。そのため組換えコーンの種子の汚染が懸念されています。
すでにナタネなどの組換え種子汚染がカナダ、欧州で見つかり、大規模な回収が行われたりしています。
組換え種子が混入してはならないという規制措置が早急に必要です。種子にNON-GMOの保証をさせることです。
5 非組換え(NON-GMO)表示の問題
組換え原料が5%までは、混入していても許容することになっていることが問題です。
入っていないと思って買う消費者を欺く表示だからです。
(2001/7/15)