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各国の状況 ……オーストラリア、ニュージーランドの場合


推進国マイアミグループ

国策として、遺伝子組み換えを推進しているのは、アメリカ、カナダ、チリ、アルゼンチン、そしてオーストラリア、ニュージーランドといった国々で、それらは太平洋を通した位置関係から、マイアミグループと呼ばれています。

マイアミグループ内で揺れ動く2国

この中にあって、オーストラリアとニュージーランドの態度は、常に揺れ動いてきました。

この2国の合同食品局(ANZFA)は、1996年にアメリカ産遺伝子組み換え大豆の輸入を認めましたが、1997年2月には、「原則販売禁止、組み換え体を5%以上含むものには表示」 という、当時、国際的に見ても非常に厳しい遺伝子組み換え食品法案を発表しているのです。

ところが1998年になると、「実質的に同等とみなされるものは表示不要」 というところまで後退しています。

ヨーロッパが与えた影響

結局、農産物輸出国は、競争力維持のために推進の立場で、表示を避ける方向に進むのかと思われましたが、1998年の12月に、今度は各州の健康大臣で構成する食品基準審議会が、「すべての遺伝子組み換え食品に表示を義務付ける」 という決定をしたのです。

これはやはり、ヨーロッパの動向を見ての事でしょう。ヨーロッパの表示化実施が、穀物輸出国の政策に与える影響は、とても大きいということです。

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