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2006年02月

遺伝子組み換えイネがもたらす脅威―実験差し止め裁判が問うもの
 昨年夏、米どころ、新潟県上越市の北陸研究センターが遺伝子組み換え(GM)イネの野外実験を強行したのに対し、地元農家と消費者がこれを差し止める仮処分を申し立てました(本年1月却下)。このGMイネは、コシヒカリ系統の「どんとこい」という品種にカラシナから取り出した抗菌たんぱく「ディフェンシン」を作る遺伝子を組み込んで、いもち病などに対する病気耐性を持たせたものです。

 仮処分裁判の過程で専門家によって明らかにされたのは、GMイネに作られる「ディフェンシン」が耐性菌を作り出す危険です。人を始めとする多くの動植物は、病原菌に襲われたとき、その侵入から身を守るためにディフェンシンを作り出します。ディフェンシンは普通の動植物では必要に応じて作られます。ところがGMイネでは人工的にディフェンシンを常時大量に作り続けるようにしてあります。環境中に存在する微生物がそれに頻繁に接触するうちに、これまで自然界には存在しなかった「ディフェンシンに強い菌(耐性菌)」が生まれます。ディフェンシン耐性菌の出現は、動植物が病原菌から身を守る最初の「防壁」が破られることを意味し、人を含む自然界に大変な脅威をもたらす可能性があります。ところが、GMイネを開発中の研究センターは、そのような危険性を想定していません。

 GM生物の影響は予測できない未知の領域があること、その影響は回復不可能であること、増殖し地理的にも時間的にも広がっていくという特質から、予防原則に則って慎重に対応しなければ、人類の生存や環境を守ることはできません。耐性菌が生まれ、センターの外にでてしまったら取り返しがつきません。海外の研究者からもこの実験に強い懸念が寄せられています。

 このGMイネの問題はひとり新潟だけの問題ではなく、ひろく国民全体の喫緊の課題です。センターは2006年も引き続き野外栽培試験を予定しています。そのため、私たちは民事訴訟でGMイネの試験栽培の中止を求めて昨年12月19日に提訴しました。

 原告は地元生産者と消費者10名に加え、GMイネを憂慮する以下の方々も加わりました。歌手/加藤登紀子さん、漫画家/ちばてつやさん、俳優/中村敦夫さん、作家/山下惣一さん、研究者(リスク評価専攻)/中島貴子さん(ハンガリー在住)です。第2次原告にはすでに毛利子来さん、山田真さんら医師も参加表明しています。第一回公判(2月2日)では、山下惣一さんが地元原告とともに陳述を行いました。

 この裁判はGMイネが環境と人類にもたらす脅威をなんとしても止めなければという差し迫ったところから提訴されたのです。どうぞ、広めてくださるようお願いします。
※リンク用URL http://www.yasudasetsuko.com/diary/2006_02.html#20

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2006年02月20日更新
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