研究所から盗まれた実験用遺伝子組み換えブタ3匹がソーセージになっていた!
2001年7月25日ロイター(ロンドン)より
25日のニューサイエンティスト誌によれば、米国の大学から盗まれた3匹の遺伝子組換えブタがソーセージになっていた、と報じられました。
このブタは、目の機能に含まれる遺伝子を導入したもので、すでに屠殺処分され、破壊処理されることになっていました。
しかし、フロリダの大学の職員によって盗み出され、何の疑いも持たない肉屋によってソーセージになったのでした。
「これは知る限りたった一回だけのケースだ」と国立健康研究所のDonald Ralbovsky氏は述べています。
食べた9人のうち、誰にも健康障害は報告されていませんが、当局は再びこのようなことが起きないように警戒をしているとの事。
記事によれば、フロリダの死体解剖者達は事故調査を始め、大学のすべての遺伝子組み換え動物は屠殺処分後ペンキをスプレーされ、食べら れないようにされました。
実験用動物の管理はどうなっているのか
大学、研究所、企業のたくさんの研究室で行われている組み換え実験。実験対象は微生物から動物、植物、昆虫、魚と幅広い。
実験生物が意図的、非意図的に外の環境へ持ち出される可能性、また、実験では失敗したものの方が圧倒的に数が多いですが、それらの処分が完全に管理されているのかどうかは心もとないです。
今以上に実験の情報公開と管理規制、監視体制が不可欠です。しかし、特許などがからむ企業秘密を盾に情報公開も不充分なまま実験が行われ、住民の知らない間にバイオ施設の建設が進められています。今こそ、政府の責任が問われています。
(2001/8/5)