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遺伝子組換えは品種改良と同じだ?!


良くある主張

「遺伝子組み換えは通常の品種改良と同じである」 というのは、よく聞く主張です。

しかし、どう見ても同じとはいえないと思います。

なお、これは「質問フォーム」にもよく寄せられる質問ですので、今日はまとめてお答えしたいと思います。

通常の品種改良

まず、一般的な品種改良の場合、近縁種や同属種の間で交配を行ないます。

例えば、『甘いけど病気に弱いりんご』 と、『すっぱいけど病気に強いりんご』 を、接木や交配をしてかけ合わせ、『甘くて病気に強い品種』を作ろうとします。

見て分かるように、もともと毒性のあるものは使いません。

そして目的の性質のものが、(メンデルの法則でいうように)一定の割合で生まれてきます。

それが環境適応して、子孫を残せるような安定した系統になるまで、選抜を繰り返します。

こういう品種交配のやり方で、思いもよらない毒性を持ったということは、かつて1度も報告されていません。

相手側の遺伝子を、自然の法則に則って受け入れたものだけしか生まれてこないからです。

遺伝子組み換えの場合

遺伝子組み換えがこうした品種交配と決定的に違うのは、 関係ない種の遺伝子を無理やり組み入れた上、その遺伝子が働きつづけるよう刺激を与える遺伝子も同時に入れていること です。

植物の遺伝子制御システムが狂うことで、予想もしない有害物質が、思いがけない部位にできたりしてしまう『不確実性』 があるのです。

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