タイトル 「食政策センター ビジョン21」主宰の安田節子公式ウェブサイト/
リンクは自由です(連絡不要)/お問い合わせは管理者まで

安田節子ドットコム

食品未認可のGMコーンが日本で検出!
(転送大歓迎、広げてください!)


米国初の栽培許可取り消し品種が登場

欧州のバイオ企業アベンティス社が開発した遺伝子組み換えトウモロコシに、「スターリンク」という品種があります。

これは、ヒトへのアレルギー性がある事から、米国では家畜飼料と工業用のみの使用が認められていたものです。

ところが、9月、10月と立て続けに、食品であるタコスの皮から検出され、何と回収騒ぎとなっているというのです。

そして結局「スターリンク」は、米国環境保護庁が栽培許可を取り消す最初のケースとなったのです。

日本で流通する羽目に?

さて、もちろん日本でも、「スターリンク」 は飼料・食品ともに未承認品種です。

ところが、米国でちょうど栽培許可を取り消された時期に、日本に飼料用として安全性評価申請をする打診が、どうやら農水省にあったらしいのです。

農水省はスターリンクを取り寄せ、今月(2000年11月)半ばから3ヶ月ほどかけて、ニワトリへの影響と安全性を調べるとしています。

つまり、飼料として問題が無ければ安全性評価はパスという考えです。

ところが、実は原料のトウモロコシには、飼料用、食品加工用という風に分離した流通体制がないのです。

こんな現状で「スターリンク」 が許可されてしまったらば、米国ですでに起こったように、わが国でも食品原料に混入する可能性が高いといわざるを得ません。

政府がこの流通の状況を認識しているならば、最低限、食品・飼料両方の安全性評価に合格していないものは流通禁止とすべきではないでしょうか。

政府がとるべき措置

ちなみに、米国で新たにスターリンク混入が検出されたタコスの皮は、日本でも販売しているウエスタン・ファミリー・フーズ社製です。

政府は早急に、米国からの輸入トウモロコシやトウモロコシ製品を扱う食品関連企業に「スターリンク」流通禁止の措置を取るべきです。

なぜここまで言うかといえば、現状のガイドラインでは、たとえ未承認品種が検出されても罰則がないからなのです。

すでに流通していた……

2000年10月25日「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」は、独自検査により、家庭用ケーキ材料のコーンミール(共立食品製)から「スターリンク」を検出したと発表しました。

「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」は4月にも、ニワトリ飼料から「スターリンク」を検出しています。

このように、未承認のものが輸入され、すでに流通しているのが現実なのです。

 食品として認められていないものが出まわっている実態を放置する政府に対し、一市民として抗議の声を送りましょう!

■農水省 食品流通局品質課
  電話番号:03-3502-8111(代表)

■厚生省 生活衛生局食品保健課
  電話番号:03-3503-1711(代表)

[INDEX][遺伝子組み換え食品目次][遺伝子組み換え食品コラム・目次]

©2000 Setsuko Yasuda All rights reserved.